【台風接近時に避難するべきタイミングは?】避難場所や注意点3つを解説

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台風は最大風速〇mと規模や接近タイミングがわかる災害です。日本に上陸すると、テレビやラジオ、インターネットで、暴風警報や大雨警報、警戒レベルといった言葉が出てくるため、準備したうえで避難できます。

 

特に海沿いや山間では、波や土砂災害のリスクが高く、避難に備えて必要なことを知りたいと考えている方が多いのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、台風が接近してきたときの避難タイミングや避難場所、注意点を解説。「普段からどのような準備をしておけばいいのか」について分かりやすくお伝えしていきます。

 

この記事を読めば、実際に台風で避難が必要になったときも慌てずに行動できます。

 

ぜひ、最後までご一読ください。

目次

台風の避難のタイミング

早速結論からになりますが、台風の避難タイミングは「警戒レベル3」からです。

 

気象庁では「避難情報に関するガイドライン」を定めており、台風などの災害が発生したときに取るべき行動をまとめています。

 

その警戒レベルを以下のように1~5まで段階別に分類しています。

 

〇防災気象情報をもとにとるべき行動と、相当する警戒レベルについて

警戒レベル

情報

とるべき行動

警戒レベル1

・早期注意情報

⇒大雨や高潮について高もしくは中が予想される

・災害への心構えを高める必要がある警戒レベル1

・最新の防災気象情報等に留意するなど、災害への心構えを高めてください

警戒レベル2

・大雨情報

・洪水情報

・高潮注意報

・避難行動の確認が必要な警戒レベル2

・ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください

警戒レベル2相当

・キキクル「注意」(黄)

・氾濫注意情報

・避難行動の確認が必要な警戒レベル2に相当

・ハザードマップ等により、災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認してください

警戒レベル3相当

・大雨警報(土砂災害)

・洪水警報

・キキクル「警戒」(赤)

・氾濫警戒情報

・高潮注意報(警報に切り替える可能性が高い)

・地元の自治体が警戒レベル3高齢者等避難を発令する目安となる情報

・高齢者等は危険な場所からの避難が必要な警戒レベル3に相当します

・災害が想定されている区域等では、自治体からの高齢者等避難の発令に留意するとともに、高齢者等以外の方も普段の行動を見合わせ始めたり、キキクル(危険度分布)や河川の水位情報等を用いて避難の準備をしたり自ら避難の判断をしたりしてください

警戒レベル4相当

・土砂災害警戒情報

・キキクル「危険」(紫)

・氾濫危険情報

・高潮特別警報

・高潮警報

 

・地元の自治体が警戒レベル4避難指示を発令する目安となる情報

・危険な場所からの避難が必要な警戒レベル4に相当します 

・災害が想定されている区域等では、自治体からの避難指示の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくてもキキクル(危険度分布)や河川の水位情報等を用いて自ら避難の判断をしてください

警戒レベル5相当

・大雨特別警報

・氾濫発生情報

・キキクル「災害切迫」(黒)

・地元の自治体が警戒レベル5緊急安全確保を発令する判断材料となる情報

・災害が発生又は切迫していることを示す警戒レベル5に相当します

・何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い状況となっています。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保してください

気象庁サイトを元に筆者が作成

 

たとえば、テレビで「大雨情報」や「洪水情報」と放送されたら、警戒レベル2となるため、この時点では避難する必要はありません。

 

ただし、「土砂災害警戒情報」と流れてしまうと警戒レベル4相当になるため、すぐに避難する必要があります。

 

これらの情報は気象庁や自治体から発令されます。テレビやラジオ、町内放送、インターネットからチェック可能です。

 

なお、土砂災害の詳細はこちらの記事でまとめています。

 

>>土砂崩れとは?起きやすい場所や原因、対策・備えるものを解説

 

 

「警戒レベル3相当」と「警戒レベル4相当」について


「警戒レベル3相当」は主に高齢者が該当します。ほかにも小さな子供や障害を持つ方がいる家庭であればこのタイミングで避難を開始してください。

 

なぜなら、避難が完了するまでに時間がかかってしまうからです。台風などの災害では、外出の準備や移動にどうしても時間がかかりますが、レベル3に対象となる方々はさらに時間が要することが予想されます。そのため、早めの避難が必要なのです。

 

地域によっては警戒レベル1や2で避難所が利用できる場合もあるため、警戒レベル3を待つ必要はありません。

 

「警戒レベル3相当」が発令されると、次は「警戒レベル4相当」です。警戒レベルがここまで引きあがると、避難対象は全員となります。

 

災害のリスクが高い、海や川沿い、崖の近くにお住まいの方は早急に避難しなければなりません。

 

ただし、自宅が高所にあったり、マンションの上層階に住んでいたりすれば避難の必要がない場合があります。

 

事前にハザードマップで危険度を確認してください。

 

〇ハザードマップ

https://disaportal.gsi.go.jp/

 

災害の被害を受けやすい地域やそれぞれの避難場所が記載されていますが、大切なのは、災害の被害を受けにくい地域に住むことです。

 

これから引越しを検討されている方は、ぜひ参考にしてください!

 

また、合わせてこちらの記事を確認してください。台風に備えてできることや準備したほうがいいものについて詳しくまとめています。

 

>>台風備えはどうしたらいい?正しく解説致します!

 

キキクルとは?


キキクルとは、気象庁が運営する大雨による災害の危険度合いをリアルタイムで表示したマップのことです。危険度分布という意味で「危機来る(キキクル)」が言葉の由来となります。

 

雨が降ってきたときに土砂災害や浸水害、洪水災害といった災害が発生する可能性をマップ上の「色」で確認できます。2~3時間後の危険度まで予想できるため、避難するべきかどうかの判断材料になりますね。

 

〇キキクル

https://www.jma.go.jp/bosai/risk/#zoom:11/colordepth:normal/elements:land/lat:35.699352/lon:139.137435

 

「土砂災害」「浸水害」「洪水害」をクリックorタップすると該当地域に色がつくようになります。

 

台風の規模を分類


台風には大きさや強さによって階級が設けられているのをご存知でしょうか。

 

それぞれまとめたのが、以下の表です。

 

〇大きさの階級

階級

風速15m/s以上の半径

大型

500km以上~800km未満

超大型

800km以上

引用:気象庁

 

台風の大きさは「大型」「超大型」に分けられます。大型の場合は東北から関西までの範囲を覆う規模、超大型の場合は日本列島の本州くらいを覆う規模です。

 

それぞれの大きさは甚大だと覚えておきましょう。

 

〇強さの階級

階級

最大風速

強い

33m/s以上~44m/s未満

非常に強い

44m/s以上~54m/s未満

猛烈

54m/s以上

引用:気象庁

 

一方で台風の強さは、弱い順で「強い」「非常に強い」「猛烈」に分類されます。

 

最大風速によって区分され、最大風速が30m/sを超えると向かい風で歩けなくなるため、屋外にいるのは危険です。街路樹が倒れたり、看板が落ちたりするリスクがあるため、階級が最も低い「強い」でも十分に気をつける必要があります。

 

台風の成り立ちは以下の記事でまとめています。

 


>>【2022年】台風のたまごとは?仕組みや最新情報、対策などを解説

避難するべき場所は?

 

台風が近づくときには、できるだけ安全な場所に避難する必要があります。

 

具体的には、以下の3つの場所です。

 

・公的な避難場所

・ホテルや旅館などの宿泊施設

・自宅

 

それぞれ見ていきましょう。

 

公的な避難場所


公的な避難場所とは、市役所や病院、公園、広場、学校などを指します。台風による土砂崩れや洪水などのリスクの少ない場所です。

 

市区町村によって避難場所が決められているため、事前にホームページなどで確認してください。家族や友人と同じ場所に避難すれば、安心して避難中も過ごせますね。

 

ホテルや旅館などの宿泊施設


自宅や職場の近くにホテルや旅館があれば、避難場所としても利用できます。公的な避難場所に集まるのは感染症のリスクが高いため、実は人気の場所です。

 

予約が殺到してしまい、すぐに満室となってしまう場合も。費用はかかってしまいますが、3密を防げる空間となりますし、アメニティも充実しているため、生活には困らないでしょう。

 

ほかにも都心部であれば、マンガ喫茶やカラオケ屋さん、サウナ施設も検討してみるといいかもしれません。

 

自宅


自宅が安全であれば避難場所として活用しても問題ありません。浸水や土砂崩れのリスクがなければ、避難場所として十分に機能します。1Fは危険であっても、2Fや3Fが安全であればそちらに避難することもできます。

 

コロナ対策の観点からも、自宅の方が望ましいですし、不特定多数が集まる環境にいるよりは心理的安全性も高いです。

 

 

避難が遅れてしまったときはどうする?

台風が近づくときには、できるだけ早めに避難しなくてはなりません。しかし、何かしらの事情で避難が遅れてしまう場合も考えられます。

 

「逃げ遅れてしまった」「浸水や土砂崩れがすでにせまって来ている」といったときは、下記を頭に入れてその瞬間で最も安全な場所で身を守りましょう。

 

・避難場所を探す

・家族にメールやチャットを送る

・周りにいる人たちと協力する

 

それぞれの詳細は以下の通りです。

 

避難場所を探す


指定の避難場所に行ける時間はないため、とにかく避難できる場所を探す必要があります。

 

ポイントは下記3点。

 

・自宅より高台にある場所

・高くて丈夫な建物やビル

・とにかく避難できる場所

 

悠長なことは言っていられないため、他人の家やマンションでも構いません。ご自身の安全を最優先に確保したうえで救助を要請してください。

 

家族にメールやチャットを送る


身の安全を確保できる場所が見つかったら、スマホから家族に状況報告のメールやチャットを送りましょう。

 

充電が無くなる可能性が高いため、できるかぎり早く一報入れておくのがおすすめです。台風から避難するときは、基本的にスマホの充電ができません。

 

周りにいる人たちと協力する


安全な場所を探すときは、周囲の方々と協力し合ってください。1人ではできなくても、たくさんの方の協力があれば実現できる可能性が高まります。

 

話す相手や協力し合える人がいることで、困難は乗り切れるでしょう。落ち着いて判断し、自分や周りの人々の安全を最優先に考えるよう心がけます。

 

台風が接近しているときの注意点について

 

台風が接近しているときは、以下の3点に注意しましょう。

 

・外の様子を見に行く

・エレベーターを使う

・傾斜の付近にいる

 

それぞれの詳細をお伝えします。

 

外の様子を見に行く


台風が接近している中、外の様子を見に行くのは危険です。なぜなら、川の氾濫などの事故に巻き込まれる恐れがあるからです。小さい子どもは興味を持って外に出たがるかもしれませんが、絶対にやめさせてください。

 

台風が過ぎ去るまで、安全な場所で過ごしましょう。

 

エレベーターを使う


意外に思われるかもしれませんが、台風の接近時にエレベーターの使用は危険です。台風の影響で停電し、エレベーター内に閉じ込められるリスクがあるからです。浸水すると運転が休止しています。

 

避難するときは階段を使いましょう。

 

傾斜の付近にいる


山や丘は傾斜地となるため、台風時に土砂崩れが発生する場合があります。その付近に住んでいれば、台風が接近してきたときは早めの避難が必要です。間違ってもその地にとどまってはいけません。

 

 

まとめ:事前準備をして避難することが重要

台風が接近してきたときに、避難の必要な場合に各地自体から知らされます。テレビやラジオ、町内放送、インターネットなどの各媒体をチェックするようにしましょう。

 

避難タイミングは警告レベルが3以上になったときです。すぐにでも避難できる状態をつくるためにも非常品の準備や避難ルートのチェックは事前に済ませておくのが理想です。

 

避難場所は地域によって定められていますが、予定通り避難できない場合もあります。自分の生活サイクルに応じて、避難場所や避難ルートを確認しておくと万が一のことがあっても慌てずに行動できるのではないでしょうか。

台風の災害を回避するうえで最も重要なのが、被害に少ない地域に住むことです。ハザードマップをチェックして、土砂崩れや洪水などの被害が少ない土地柄を選ぶようにしてください。

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この記事を書いた人

幼少期に親族が水災に巻き込まれた経験があります。その出来事が私の人生に大きな影響を与え、環境保護へのきっかけとなりました。
このような経験を通じて、被災者やその家族に寄り添いながら、水災の現状や対策について専門的な記事を執筆しています!

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