本記事にはプロモーションが含まれている場合があります
【日本脳炎とは】どんな病気?症状や対策は?
日本脳炎は致死率や、生存しても後遺症の残る確率の高い感染症です。
感染してしまうと有効な治療法も無く、感染してしまった場合、対症療法で回復を待つしかありません。
近年では子どものうちから予防接種を受けるようになったこともあり、あまり話題になることもありませんが、感染リスクが無くなったわけではないので注意は必要です。
ちいさなお子さんをお持ちの方の中には、予防接種を受けさせるかどうか悩まれることもあるかもしれません。
子どもが感染してしまった場合には特に重症化したり、死亡してしまう確率が高くなるため、予防接種を受けるて予防することは大切です。
本記事では日本脳炎について解説していきます。
日本脳炎とは
日本脳炎とは、フラビウイルス科に属する日本脳炎ウイルスによる流行性脳炎です。
主にコガタアカイエカ(蚊)によって媒介され、ヒトに重篤な急性脳炎を引き起こします。
感染してもほとんどの人は症状が現れませんが、感染者のおよそ100~1,000人に1人の割合で、重篤な脳炎を発症することがあります。
名前は日本脳炎ですが、日本だけでなく、韓国、中国、東南アジア各国などの温帯地域で発生しています。
日本では、1955年に日本脳炎ワクチンが開発されて以来、患者数は減少していますが、未接種者や不完全接種者では、依然として発症する可能性があります。
感染経路
日本脳炎ウイルスの感染経路は前述したように蚊が媒介となります。
日本脳炎ウイルスを保有したブタを蚊が吸血し、その蚊が人を刺すことで感染します。
潜伏期間と主な症状
日本脳炎の潜伏期間は7日~15日です。
感染しても症状が出るのは100~1000人に1人程度で、多くの場合は無症状です。
発症した場合の主な症状は、発熱、頭痛、嘔吐、痙攣などがあります。
その後、意識が悪くなったり、意識変容といって、落ち着かない様子になったり、刺激に対して反応が乏しくなったりします。
また、手足の震えや四肢の麻痺が現れることもあります。
そのほか、話すことや飲み込むことが難しくなったり、物が二重に見えたりする(複視)こともあります。
日本脳炎は重篤な病気であり、脳炎発症者のうちおよそ20~40%の方が亡くなるといわれています。
特に子供や高齢者はその危険性が高くなるため注意が必要です。
また、最大で30~50%ほどの方に何かしらの神経的・精神的で永続的な後遺症が残ると報告されています。
治療法
日本脳炎には前述したように有効な治療法は無く、対症療法が中心となります。
対症療法では高熱と痙攣の管理が重要です。
日本脳炎の予防法は?
日本脳炎の予防法として、まずはワクチン接種(予防接種)があります。
ワクチン接種により、日本脳炎の罹患リスクを75~95%減らすことができると報告されています。
また、蚊に刺されないようにすることも一つの予防法です。
蚊が増える夏場に外出する時は、虫除けスプレーや虫除けシールを使い、キャンプなど虫が多く発生しそうなところに行くときはなるべく長袖長ズボンを着せるようにしましょう。
予防接種
日本脳炎の予防接種は、定期接種で実施されています。
基本的なワクチン接種スケジュールは、初回接種が3歳~4歳の期間で6~28日までの間隔をおいて2回、追加接種については2回目の接種を行ってから概ね1年を経過した時期に1回の接種を行います。
2期接種は9歳~10歳までの期間に1回の接種を行います。
定期の予防接種は、各市町村が実施主体となっており、接種のタイミングで自治体から接種のご案内が届くのが一般的ですが、お住まいの市町村での実施方法などの詳細が気になる方は、市町村の担当課に問い合わせてみてください。
まとめ
日本脳炎は日本脳炎ウイルスを保有したブタから蚊を介して人に感染します。
症状が出るのは100~1000人に1人程度で、多くの場合は無症状ですが、発症すると重篤な症状を引き起こします。
具体的な治療法も無く対症療法で経過をみながら回復を待つしかありません。
現在は予防接種の効果もあり、日本国内での感染、発症者は非常に少なくなっていますが、それでも発症者はおり感染リスクはゼロではありません。
予防するには、予防接種を受け、蚊に刺されないように注意するくらいしかありません。
お子さんをお持ちの方は自治体の実施方法などを確認ししっかりと予防接種を受けさせましょう。