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りんご病は大人にうつるの?子どもの症状との違いは?
2024年12月現在、りんご病(伝染性紅斑)が全国的に流行しています。
特に関東地方で多く流行しており、
千葉県では、11月25日から12月1日までの週における定点当たり患者報告数が2.10となり、国の警報基準値である2を上回りました。
千葉県公式ホームページこれは、1999年以降で初めての警報基準値超過となります。
また、東京都でも同時期に定点当たり患者報告数が3.02と過去最高を記録し、埼玉県や神奈川県でも警報基準値を超える状況が報告されています。
お子さんをお持ちの方は、お子さんが通っている保育園や幼稚園で流行していて心配だという方も少なくないでしょう。
筆者も娘2人が通う保育園で流行しているようで、少し子どもの顔が赤いと「りんご病ではないか」と心配しています。
また、「りんご病は子どもの感染症」といイメージをお持ちの方も多いと思いますが、子どもが感染してしまった際、大人にもうつる可能性はあるのでしょうか。
大人にもうつるのであれば、子どもが感染してしまった際の看病にも注意しなければいけません。
そこで本記事ではりんご病の症状、大人にもうつるのか、大人と子どもの症状の違いなどについて解説していきます。
りんご病とは?
りんご病(伝染性紅斑)は、主に子どもに発症することが多いウイルス性の感染症です。
病名の由来は、発症すると頬がりんごのように赤くなる特徴的な症状からきています。
正式には「ヒトパルボウイルスB19」による感染症で、通常は軽症で済むことが多いですが、大人が感染すると重症化する可能性があります。
りんご病の感染経路は?
りんご病の感染経路は、主に以下の3つです。
- 飛沫感染
→咳やくしゃみで飛び散る飛沫を介して感染します。 - 接触感染
→感染者が触れたものに触れた後、口や鼻を触ることで感染する場合があります。 - 母子感染
→妊娠中の母親が感染した場合、胎盤を通じて胎児に感染することがあります。
大人の場合、職場や家庭内で感染が広がるケースが多いです。
大人がりんご病に感染するとどうなる?
前述のとおり、りんご病は大人でも感染するリスクがあります。
では大人がりんご病に感染した場合にはどのような症状が出るのでしょうか。
子どもとの違い
子どもの場合、頬が赤くなる症状が典型的ですが、大人では以下の症状が目立つことがあります。
- 関節痛
→特に手首、膝、足首などが痛むことがあります。 - 全身倦怠感
→体のだるさや発熱が続くことがあります。 - 発疹
→顔だけでなく、体全体に発疹が広がる場合があります。
重症化するリスク
大人が感染した場合、特に以下の条件に該当する人は重症化するリスクがあるので注意が必要です。
- 妊婦
→妊娠初期や中期に感染すると、胎児に貧血や胎児水腫を引き起こす可能性があります。 - 免疫力が低下している人
→がん治療中の人や免疫抑制剤を使用している人は、感染が重症化するリスクがあります。 - 慢性貧血の患者
→既に貧血がある場合、症状が悪化することがあります。
りんご病がうつるタイミング
りんご病は、発疹が出る前の「潜伏期間」に感染力が最も高いと言われています。
このため、感染に気付かないうちに他人にうつしてしまうケースが多いのです。
潜伏期間は通常1〜2週間で、発疹が出てからは感染力がほぼなくなるとされています。ただし、妊婦や免疫力の低下している人は例外的に注意が必要です。
感染予防策と感染した際の対策は?
前述のように、りんご病は潜伏期間の感染力が最も高く、子どもが感染しているという事実に気づかないうちに大人にも感染してしまっている可能性があります。
そのため、日ごろからの予防が最も重要な対策になります。
予防策
1. 手洗い・うがいを徹底する
りんご病の主な感染経路は接触感染と飛沫感染ですから、こまめな手洗い・うがいを徹底しましょう。
外出先から帰ったら、石けんを使ってしっかり手を洗い、うがいも忘れずに行ってください。
また、りんご病のウイルスはノンエンベロープウイルスのため、アルコール消毒の有効性が低いとされています。
感染対策で手や周りの物を消毒する際には次亜塩素酸ナトリウム系の消毒薬の使用をおすすめします。
2. 咳エチケットを守る
感染している可能性がある場合は、咳やくしゃみをする際にマスクを着用し、他人への飛沫感染を防ぎましょう。
子どもが感染している可能性がある場合には、大人がマスクを着用するなどの対策を取りましょう。
3. 職場や家庭での注意
職場や家庭内での感染者が出た場合、こまめに換気を行い、共有する物品(タオルや食器など)を分けることも重要です。
4. 妊婦は特に注意
妊娠中の方は、感染の疑いがある人との接触を避け、定期的に医師の指導を受けるようにしましょう。
感染したかも?その場合の対処法
りんご病に感染した可能性がある場合、以下の手順で対処しましょう。
- 病院で診断を受ける
→発疹や関節痛などの症状が出たら、早めに医師の診断を受けましょう。血液検査でヒトパルボウイルスB19の感染を確認できます。 - 家庭でのケア
→十分な休息を取り、水分補給を心がけましょう。また、症状を悪化させないためにも、無理な運動は避けてください。 - 周囲への配慮
→感染力のある時期には、職場や学校を休むなどして、他の人に感染を広げないよう注意しましょう。
まとめ
りんご病は子どもに多い感染症ですが、大人も感染する可能性があります。
大人が感染した場合には重症化するリスクもあり、特に妊婦や免疫力が低下している方は注意が必要です。
感染を予防するためには、こまめな手洗い・うがいや咳エチケットの徹底が重要です。
万が一感染した場合は、早めに医師の診断を受け、適切な対応を心がけましょう。