ウイルス感染対策には湿度管理が有効?適切な湿度と室温は?

感染対策には湿度管理が有効?適切な湿度と室温は?

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新型コロナウイルス感染症も5類に移行し、感染の流行自体も落ち着きを見せてきました。

ですが私たちの身の回りには新型コロナウイルスに限らず、インフルエンザやRSウィルスなど様々なウイルスが存在しており、風邪の原因の約80~90%がウイルス感染によるものです。

とくに冬期は例年インフルエンザの流行があったり、空気も乾燥しがちで感染症にかかりやすい環境になるので注意が必要です。

ここ1-2ヵ月の間に筆者や筆者の周りでもインフルエンザの感染者が続出しており、中には1週間置きで立て続けにインフルエンザに感染してしまった知人もおりました。

皆さんもお気をつけください。

感染症対策には手洗い・うがいだけでなく、適切な湿度と室温の管理も有効とされています。

本記事ではウイルス感染対策に有効な湿度や室温について解説していきます。

目次

湿度・温度とウイルスの関係性

ウイルスの多くは、低温・低湿度の環境下を好みます。

湿度が40%以下になるとウイルス飛沫の水分が蒸発して軽くなるため、咳やくしゃみで飛散したウイルスが地面に落下する速度も遅くなり、約30分間空気中を漂います。

ウイルス飛沫が飛散する距離も遠くなり、湿度60%の環境下と湿度30%の環境下での飛散距離を比較すると、湿度30%の環境下では湿度60%の環境下の約2倍遠くに飛散するようです。

また、空気が乾燥すると、のどの粘膜も乾燥するため、血流が低下することで免疫低下の原因となり、炎症を起こしやすくなります。

加えて、適切な室温管理も大切です。

新型コロナウイルスは気温によって感染力を維持する期間が変化し、気温が低いほどその期間が長くなることがわかっています。

  • 37℃の場合:1日間
  • 22℃の場合:7日間
  • 4℃の場合:14日間

上記のように、4℃以下の環境下だと14日間も感染力のあるウイルスがドアノブなど普段触れるところにも存在していることになります。

ただ、37℃と言うと真夏日の気温ですから、この温度に室温を保つというのは常識的に考えても難しいでしょうから、室温は20℃~25℃を維持できると良いでしょう。

これまでの内容でわかるように、低温・低湿度でウイルスの活動が活発化する環境が揃っているため冬季はどうしても風邪をひきやすくなってしまうのです。

感染対策には湿度40%~60%、室温20℃~25℃を維持できるよう管理しましょう!

家庭やオフィスでの湿度管理

ウイルスの感染対策において、家庭やオフィスでの室温、湿度の管理が大切なことはわかりました。

特に冬季の室内は暖房機器の使用によっても空気が乾燥してしまいますので、加湿器などを用いて適切な湿度を管理することがとても重要になってきます。

加湿器の選び方

加湿器を用いて湿度の管理をする場合も、ただ加湿器を置けば良いというものではありません。

もちろん、無いよりはあった方が良いですが、お部屋の広さなどに合わせて適切な加湿器を選ばなければなりません。

加湿器を選ぶ上でチェックしておきたいポイントをご紹介していきますので参考にしてみてください。

加湿方式

加湿器には主に超音波式・加熱式(スチーム式)・気化式・ハイブリッド式(加熱気化式)の4通りの加湿方式があります。

超音波式であれば静音性が高い、加熱式は菌・細菌を殺菌する効果がある、他にも電気代や価格帯と言った点でそれぞれのメリット・デメリットがあります。

それぞれ見ていきましょう。

超音波式加湿器

超音波式加湿器は超音波でミスト(霧)を発生させる技術を使った方式です。

超音波の振動が水面に伝わり水面の一部分が隆起することで、微細なミストが発生します。
このミストにファンで風を当て、空気中に拡散することで部屋の加湿を行います。

メリット・デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

【メリット】
ヒーターを搭載していないため本体が熱くなったり、室温に影響を与えたりすることがありません。

本体価格が安いものも多く、電気代も控えめです。

また、コンパクトで設置しやすいものやデザイン性の高いモデルが多く、ディフューザーのようにアロマオイルを入れて香りも楽しめるモデルなどもあります。

【デメリット】
水蒸気ではなく水の粒子を放出して加湿するので、定期的に手入れをしないとタンクやトレー、フィルターなどで雑菌が繁殖し、そのまま雑菌混じりの水滴を空気中に放出してしまう可能性があります。

また、水の粒子が大きいため壁紙やカーテンなど周囲にあるものを湿らせたり傷めたり、水滴が落ちて床が濡れて滑りやすくなるリスクもあります。

加えて、空気中に含めることのできる水分限界量に関係なく加湿し続けることができてしまうため、過加湿にもつながりやすくなります。

水滴が乾いた箇所にカルキだけが残って白い跡になってしまうこともあるので注意が必要です。

加熱式(スチーム式)加湿器

加熱式加湿器は、水をヒーターで加熱して蒸発させ、その水蒸気をファンで空中に送り出して加湿します。
やかんでお湯を沸かす際に蒸気が吹き上がるのと同じようなイメージです。

メリット・デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

【メリット】
水を沸騰させるため、菌が繁殖しにくく衛生的です。

ヒーターを使って高温の蒸気を放出するため室温を上げる効果も期待できます。

加湿もパワフルで加湿力が高いので、短時間で湿度をあげることができ、広いお部屋にも対応しやすいでしょう。

【デメリット】
ヒーターの加熱に電力を使うので、電気料金はお高めです。

また、吹き出し口が熱くなるので、吹き出し口や蒸気に触れたり、加湿器を転倒させてしまうと火傷のリスクもありますし、小さなお子さんがいる場合、安全面には注意する必要があります。

また加湿が始まれば一気に湿度をあげることができますが、水が沸騰するまでに少し時間がかかります。
蒸発スピードが速い分、カルキが付着しやすく、吹き出し口などに付いたまま放置していると加湿能力の低下につながるのでここにも注意が必要です。

気化式加湿器

気化式加湿器は、水を含ませたフィルターにファンで風を当て、気化した水蒸気を放出します。

メリット・デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

【メリット】
フィルターに風を通し気体として放出するので、水の粒子が小さく、雑菌の放出が抑えられます。

また、ヒーターを使わないので熱くならないですし、電気代も控えめです。

お部屋の空気が水分で満たされたら自動で加湿量を調整、加湿し過ぎを防ぐ自己調湿機能もついているので安心です。

【デメリット】
加湿を上げるために送風量が多くなりがちです。
モデルによっては、モーター音やファンの風切り音がうるさく感じることもあります。

ハイブリッド式(加熱気化式)加湿器

ハイブリッド式加湿器は水を含ませたフィルターにヒーターとファンでつくった温風を当て、水分を気化して放出します。

気化式加湿器が濡れたタオルに扇風機などで強い風を当てるイメージなら、ハイブリッド式は濡れたタオルにドライヤーの温風を当てるようなイメージです。

メリット・デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

【メリット】
温めた風を当てることにより、気化式よりもスピーディーな加湿が可能。

フィルターに温風を当て気体として放出するので、水の粒子が小さく、雑菌の放出が抑えられるほか、加湿した風を遠くまで届かせることができます。

【デメリット】
ヒーターを搭載する分、気化式より消費電力が大きく、本体価格も数万円代と高くなります。

部屋の広さ

加湿器は「○ml/h」と表示されている数値が大きいほど加湿力が高く、広範囲の加湿が可能です。加湿できる部屋の広さの目安は、日本電気工業会規格に基づき、「適用床面積」として木造和室・プレハブ洋室それぞれに設定されています。

部屋の広さにもよりますが、寝室などの個室用なら300mL/h(適用床面積 木造和室5畳/プレハブ洋室8畳)~500mL/h(木造和室8.5畳/プレハブ洋室14畳)が目安になります。

一般的なリビング用として選ぶなら、700mL/h(適用床面積 木造和室12畳/プレハブ洋室19畳)~900mL/h(木造和室15畳/プレハブ洋室25畳)を目安に選びましょう。

ワイドリビングや吹き抜けのあるリビングなら、加湿量1000mL/h(適用床面積 木造和室17畳/プレハブ洋室28畳)~1200mL/h(木造和室20畳/プレハブ洋室33畳)のパワフルなモデルが理想ですが、このクラスの加湿器を販売しているメーカーが少ないので、選択肢は限られてきます。
もし合う加湿器が見つからなければ、一回り下のクラスの加湿器を2台設置するなどでも良いでしょう。

オフィスや店舗に使うなら、業務用クラスの1500mL/h(適用床面積 木造和室25畳/プレハブ洋室42畳)以上のモデルを選びましょう。

一般的に部屋のサイズにピッタリの加湿量よりも大きいサイズのものを選ぶと、加湿スピードの面でも電気代の面でもおトクになるのでおすすめです。

部屋の広さ加湿量の目安
木造和室5畳/プレハブ洋室8畳300mL/h
木造和室8.5畳/プレハブ洋室14畳500mL/h
木造和室12畳/プレハブ洋室19畳700mL/h
木造和室15畳/プレハブ洋室25畳900mL/h
木造和室17畳/プレハブ洋室28畳1000mL/h
木造和室20畳/プレハブ洋室33畳1200mL/h
木造和室25畳/プレハブ洋室42畳1500mL/h以上

まとめ

ウイルスは低温・低湿度の環境下で活動が活発化するため、特に気温も低く空気も乾燥しがちな冬季は特に注意が必要です。

外出時のマスクの着用や手洗い・うがいなどの基本的な感染対策に加えて、適切な室温と湿度を維持できるよう心がけましょう。

感染対策においては湿度40%~60%、室温20℃~25℃を維持できるよう管理するのが理想的です。

加湿器を用いる場合にはお部屋の広さや、加湿器を利用する環境などに応じてきちんと加湿のできるものを選びましょう。

本記事でご紹介した内容が加湿器選びの参考になると幸いです。

ちなみに筆者はダイニチさんのハイブリッド式加湿器を使わせてもらっていますが、トレイカバーを定期的に交換できて衛生的ですし、しっかり加湿もできて、見た目もオシャレなのでおすすめです。

ダイニチさんの加湿器はネットショッピングやふるさと納税の返礼品としても選ぶことができますのでよろしければ参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

コロナ禍の真っただ中で第一子を迎えた事を機に、家族を守っていくためにも感染症や感染症対策についての知識をつけていくことの重要性を痛感しました。
医療従事者の妻から意見を得たり、専門書籍や医療機関の発信情報などを漁り、日々感染症への理解を深めています!

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