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【断水対策】災害による断水に備える!防災に役立つ方法をご紹介
大きな地震や台風などの自然災害の発生に伴って引き起こされることが多い断水ですが、中にはなぜ自然災害によって断水が誘発されるのか分からない方もいるでしょう。
そこで、この記事では、自然災害が断水を引き起こす理由と断水が発生した際の悪影響、主な断水対策・防災に役立つ方法などを詳しく説明していきます。
この記事を読むことで断水に備えての対策、どのように対応すれば良いのかが理解できると思います。
断水とは
まず、大前提に断水とは水道法における水道の定義とは〈導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。
ただし、臨時に施設されたものを除く〉となっています。
断水とは水道が機能を停止し水を供給できなくなることを指します。
水道管の新設工事や老朽管の更新工事を行うために事前に計画して水を止めることを計画断水、災害や不測の事態で水を止めることを緊急断水といいます。
自然災害などに伴って断水が発生する原因
断水とは水道の給水が途絶されてしまう事態のことですが、計画断水以外にも台風や地震、水害などの災害発生時に断水が起きてしまうおそれがあるのです。
地震や台風などの自然災害発生時は、以下のような原因で断水が発生する危険性があるため、被害を最小限に抑えるためには、自然災害対策だけでなく、断水に関しても備えておかなければなりません。
・地震による断水
水道管は地中に埋められており、地震による地面の揺れで継手部分が外れるなどして破損することがあります。
水道管が破損すると地上に水が噴出します。
また、地震による津波で家が流され、住宅と水道管の接続部分が壊れることによっても断水が起こります。
・水道管の老朽化で耐久性が低下したため損傷
水道管の法定耐用年数は40年です。
高度経済成長期に整備されて以降更新されず、新耐震基準を満たしていない水道施設も多くあります。
地下にある水道管が経年劣化で破損すると、漏水が起きます。
漏水によって水圧の低下や、道路の陥没などにつながることもあり、緊急断水が行われるケースがあります。
・停電に伴う断水
水道の蛇口まで水を送りためには、当然、電力が必要になります。
そのため停電になると送水できなくなり断水します。
最近では集合住宅などで特に、停電時も送水できるよう発電機を備えているところもあります。
・水道管の凍結による断水
水道管が凍結し破裂すると水漏れなどが起きます。
水道管の凍結による断水は、外気温がマイナス4度を下回る時や長期間水道を使用しない場合に起こりやすいそうです。
凍結防止ヒーターや水道管を保温材で包むなどの対策方法があります。
・その他
・給水施設や浄水場、送水設備などの損傷・水害によって浄水場などが浸水被害を受ける
・貯水池に土砂が流れ込む
など
上述の通り、水道管の損傷以外にも停電によって断水が引き起こされる場合があり、浄水場などの施設が停電した場合は断水に繋がりますし、建物の3階以上は電力によってポンプを動かしているため、停電に伴って断水が発生してしまう可能性が高いのです。
過去の災害による断水被害の例
過去に起こった断水の断水戸数と断水期間について、まとめた表が下記になります。
東日本大震災では復旧に5か月以上要した地域もあります。
地震名 | 断水戸数 | 断水期間 |
---|---|---|
阪神・淡路大震災 | 約130万戸 | 約3ヶ月 |
新潟県中越地震 | 13万戸 | 約1ヶ月 |
東日本大震災 | 約 256.7 万戸 | 約5ヶ月 |
熊本地震 | 約 44.6万戸 | 約3ヶ月 |
大阪府北部地震 | 約9.4万戸 | 2日 |
北海道胆振東部地震 | 約6.8万戸 | 約1ヶ月 |
豪雨・凍結被害 | 断水戸数 | 断水期間 |
---|---|---|
平成27年9月 関東・東北豪雨(茨城県、栃木県、福島県、宮城県) | 約 2.7万戸 | 12日 |
平成28年1月 寒波による凍結被害(九州を中心に西日本一帯、1府20県) | 約50.4万戸 | 7日 |
平成28年8月 台風10号(北海道、岩手県等) | 約1.7万戸 | 39日 |
平成29年7月 九州北部豪雨(福岡県、大分県) | 約0.3万戸 | 23日 |
平成30年1~2月 寒波による凍結被害(北陸地方、中国四国地方) | 約3.6万戸 | 12日 |
平成30年7月 平成30年7月豪雨(広島県、岡山県、愛媛県等) | 約26.3万戸 | 38日 |
断水が発生した場合の悪影響・注意点
断水に備えるには?
地震、停電、豪雨、凍結などへの防災
上述の通り、日本の水道設備は老朽化しています。
台風や地震などの自然災害が発生した場合は、それに伴って断水が誘発されてしまう恐れがありますが、断水に備えてどのような対策をしておけば良いのでしょうか。
個人でできる主な断水対策を説明していくので、参考にしてみてください。
水道水の汲み置きなど備蓄水を用意しておく
あくまで一般的にですが、水道が復旧するのに3日程度かかると言われています。
大規模な災害発生時は復旧作業の長期化に伴って避難生活が長引くおそれがあるため、3日分を必要最低限とし、余裕をもって1週間分以上の備蓄水などを用意しておくことが望ましいです。
飲料用と調理用水を1人1日3リットルの3日分で9リットルほど清潔な蓋付きポリタンクで汲み置きしておきましょう。
※飲料用としては、災害に備えて5年から10年の長期間保存できる水があります。それを普段から用意しておくと安心です。
浴槽に水を溜めておく
一般家庭の浴槽では200〜280Lの水を溜めることができるため、大量の生活用水を確保する際に役立ちます。
注意点
・小さな子供がいる家庭
子供が浴槽に転落し、溺死・溺水する危険性があるので十分、注意しましょう。
・マンションの場合
戸建てよりも排水管が損傷しやすく、排水できない恐れがあるため。
マンションで排水管の損傷によって排水できない状態で、浴槽に溜めた水で無理に排水しようとすると階下の部屋が水漏れしてしまう可能性があるので、他の住民とトラブルにならないよう注意しましょう。
断水や停電に備えた対応まとめ
こちら順番にまとめます。
- 非常用トイレの確保
- 飲食用の水の確保
- 冷蔵庫に凍らせたペットボトル
- 水の節約
- マンションに住んでいる場合
- お風呂場に水を溜める場合の注意
- 住宅設備との兼用
①非常用トイレの確保
最重要項目。
ライフラインの全滅に備えて、1週間分程度のトイレ備蓄を推奨。何も準備がない場合は、「袋」+「吸収剤」で手作りしましょう。
新聞・猫砂・オムツなどを活用。
②飲食用の水の確保
上述の通り、飲料用で1日辺り1.5~2リットル、食事用+生活用をあわせて、1日辺り1名3リットルを目安に備蓄。
防災用の長期保存水は高価なため、備蓄しておくに越したことはないですが、安価なペットボトル水を普段から購入・使用・補充(日常備蓄)が望ましいでしょう。
ペットボトル水を買う習慣がない場合は、お茶、水素水、炭酸水など、水以外でも良いでしょう。
また、毎月定期配送のスタンド型ウォーターサーバーを契約して1台置いておくと備蓄にも役立ち、便利です。
③冷蔵庫に凍らせたペットボトル
停電対策として、冷凍庫の中に凍らせたペットボトルを入れておくと、食品が長持ちします。
溶けた水は飲料水になるので、これも利用できる。
④水の節約
ウェットティッシュなどを準備することで、洗浄用の水を減らすなどの工夫が必要でしょう。
⑤マンションに住んでいる場合
停電するとエレベーターも止まるため、給水車などから水をもらう場合は持ち運び手段が必要です。
手持ちのタンク&キャリーカートなどの場合、上層階まで水を持ち上げるのが非常に大変になります。
なので、例えばリュックサックにポリ袋を重ねて入れて、これに水をもらってしばって持ち帰れば楽に水を運べるでしょう。
⑥お風呂場に水を溜める場合の注意
断水に備えて、普段から風呂場の浴槽に水を溜めておくことは有効。地震の揺れによる飛び出しを防ぐため、できれば蓋をしておく。
ただし、上述の通り、幼児がいる場合は溺死の恐れがあるため、風呂の扉をロックするか、水を溜めるのはやめる、などの判断も必要。
⑦住宅設備との兼用
エコキュートやエネファームなど、貯水型の給湯設備を導入することで、常時数百リットルの貯水ができます。
防災目的だけに導入することはコスト面のハードルが高いが、他の目的を主として、防災にも役立てる、という動機なら良いでしょう。
また屋根に降った雨水をタンクに溜めて、庭への散水などに使用するようなタンクなども有効になります。
最後に
ここまで読んでいただきました通り、台風や地震などの自然災害発生時は断水が起きる危険性があり、復旧にも時間がかかることが分かったと思います。
十分に飲料水の備蓄などの対策を行なっていなければ、被災後の避難生活を安全に過ごせなくなってしまう恐れがあります。
この記事を参考にしていただき、自然災害における断水への理解を深めて、災害・防災対策の一環として普段から可能な限りの断水対策を行いましょう。