【雹対策】身を守る!大切な住宅や車を守るためにできる対策を紹介

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春~秋にかけて、突然氷の塊のようなものが、空から降り注ぐことがあります。直径5mmを越える物は雹(ひょう)と呼ばれ、降雹により様々な被害を引き起こします。

その中でも大きな被害を受けるのは車への降雹です。

2022年6月初頭にも、埼玉や千葉などに大粒の雹(ひょう)が2日連続で降り注いだことで、愛車を修理に出すドライバーさんが続出。車種や被害の程度によっては、かなり高額な修理費用が発生したという方も見られるようです。

雹から住宅や車を守るため事はもちろん、まず第一に身を守るために、どのような対策をとれば良いのでしょうか。

この記事では、事前にできる対策や、車への対策・住宅への対策、突然の雹に対する身の安全を守るための対策などをご紹介していきます。

目次

雹(ひょう)とは?

雹(ひょう)とは激しい上昇気流をもつ積乱雲内の水滴が吹き上げられ、凍結と融解を繰り返して氷の粒が大きくなって地表に落下したものです。

実は、雹には厳密な決まりがあり、直径5㎜以上の氷の塊が雹(ひょう)と定義されています。

雹の平均的なサイズは5mm~2cmほどですが、ときに5cmを超える巨大な雹もあります。

雹(ひょう)と霰(あられ)、いずれも積乱雲によってもたらされる自然現象で、多くは豪雨や雷を伴います。

ひょう(雹)とあられ(霰)の違いは?

ひょう(雹)とあられ(霰)の違いは、氷の粒の大きさで判断されます。

直径5㎜以上の氷の塊が雹(ひょう)と定義されており、これよりも小さい、直径5㎜未満の氷の塊を霰(あられ)と言います。


ひょう(雹)とみぞれ(霙)の違いは?

ひょう(雹)は雲から降る氷の粒の事ですが、みぞれ(霙)はそもそも、雨と雪が同時に降る現象なので、氷の粒ではなく雪の結晶がある事です。

降りやすい季節・地域は?

雹(ひょう)の被害は北関東の内陸部で最も多い!あとは北海道東北日本海側で多く見られる現象です。

積乱雲は真夏に多く発生しますが、気温が高いと氷は地表に到達する前に解けるため、雹や霰にはなりません。

そのため内陸部で雹が降りやすいのは、5~7月頃までとなります。

2000年5月には北関東で大規模な雹害が発生。「ミカン大」の雹が降ったといわれ、群馬県と茨城県の両県で負傷者160人、約3万3000台の自動車、約4万5000棟もの建物が損傷を受けました。

一方、日本海側では冬にも積乱雲が発達するため、降雹も冬期に集中します。

雹の発生は地域差が大きく、西日本ではあまり発生しません。

どんな被害があるの?

雨とは違い、氷の塊である雹は物理的な損傷を引き起こします。

なかでも、身近な被害として自動車の損傷が挙げられます。

無数の小さな雹が降ってくるだけでなく、なかには手のひら以上に大きなものが降ってくることもあるため、ボディへの傷や窓ガラスの破損など大きな損傷を被ります。

保険会社によっては雹による被害も天災として保障の対象範囲としているため、一度自身の保険を確認してみてはいかがでしょうか。

また、雹害が最も著しいのは、福島の内陸域から北関東を経て長野・山梨に至る地域です。

発生するのは5月から8月上旬にかけての時期で、ちょうど多くの作物の生育期にあたります。被害を受ける作物は、かつては桑・たばこ・小麦が中心でしたが、近年では果樹・野菜、それにビニールハウスの被害が目立っています。

茨城県においては、農業被害の発生件数で最も多いのは雹害です。

2000年5月24日正午過ぎに記録された降雹では、群馬北西端の上越国境付近からほぼ利根川沿いに移動してきた強い雷雲が平野部でさらに発達し、茨城南部から千葉北部にかけての延長80km、幅10~15kmほどの範囲に雹を降らせました。雹の大きさは最大で「ミカン大」と報じられたほどの大粒であったので、農作物だけでなく人身・建物・自動車などにも大きな被害が発生しました。

被害は両県の24市町村で生じ、農作物被害額60億円、負傷者160人、窓ガラス破損などを被った建物約4万5千棟、自動車の損傷は約3万3千台でした。

損害保険金の支払総額は300億円に達し、うち車両保険は130億円でした。負傷の主要原因は、窓ガラスの破損および雹粒の直接の打撃です。

雹粒が「ピンポン球大」を超える大きさともなると、このような人的・物的被害が生じます。

巨大な雹が降ってくることもあるため、打ちどころが悪いと人命に関わる怪我をしてしまう場合もあるということを改めて認識しておく必要があります。

事前にできる雹対策

天気予報や周囲の異変などで積乱雲が近づいてきたと分かったら、できるだけ外出を控えるのが鉄則。

特に、前述の雹が降りやすい時期に多発地帯にいる場合は、下記のような対策を取りましょう。

車の対策

降雹による車両の損壊を防ぐためには、衝撃を防げるもので車を覆っておくことが有効です。

例としては「ダンボール」「毛布」「ブルーシート」などが挙げられます。

毛布は大体のご家庭にあるものなので、突然の雹予報でも対応できます。 急に用意はできませんが、今後の降雹に備えて持っておきたいのが厚めの生地を採用したカーカバーです。

3層や5層の構造になっている厚手のカバーであれば理想的です、雹被害を抑えることができるでしょう。

布団と違って、汚れなどが残っても気にならないのも嬉しいポイントです。

1.車体を覆えるものをトランクルームに携帯する

すぐに駐車場に入れるとは限らないので、自衛手段を持ち運ぶのが最適です。
ベニヤ板は毛布などよりはかさばらないですし、防腐剤を塗布しておけば長持ちするので便利です。
毛布も圧縮袋に入れておけば、出すときに若干手間は掛かりますが、持ち運ぶことはできますね。

2.自宅駐車スペースの強化

費用捻出が可能であれば、雹に強いカーポートを立てるのが最適です。
難しい場合は、車を覆えるものを駐車スペース付近に保管しておきます。
降雹は天気予報での予測が難しいですが、「大気の状態が不安定」「急な突風や落雷」、というような予報の時に発生しやすいので、 そのようなときには、予め用意をしておくといいですね。

3.車両保険

車両保険は、基本的には雹などの自然災害による車体の破損も、補償の範囲内となっています。
しかし、保証範囲を狭くして保険料を安くしているタイプもあるので、ご自身の保険が雹被害を補償する内容になっているか、必ずご確認ください。
また、いざとなれば保険修理が可能な修理店に持ち込めるよう、条件を確認しておきましょう。
自然災害は予測が難しいものですから、可能な対策は事前に行っておくことをおすすめします。

住宅の対策

雹災もカバーできる火災保険。 このような雹の被害に対して、事前にできることといえば火災保険です!

火災保険は、火災はもちろん、風災や雹災、雪災の補償を受けることもできます。

雹災・雪災は、風災による被害とセットになっているのが一般的で、通常は火災保険の基本補償に含まれています。

火災保険の「風災」によって補償されるのは、台風や強風などの強い風が原因となって発生した損害についてです。

さらに雹災・雪災の補償をセットにすることで、風災・雹災・雪災のいずれかの災害により、建物や家財が損害を受けたときに補償が受けられます。 ご加入中の火災保険で、『雹災』がカバーできているか、今一度チェックしてみてください。

突然降ってきた場合の対策方法

大粒の雹(ひょう)は傘を破ります、まずは身を守るためすぐに屋内に避難しましょう。

まずは安全に避難できそうな場所を探すことです。

コンクリート製や鉄製の頑丈な屋根がある建物(大型スーパーやデパートの屋内駐車場など)が見つかれば、そこに駐車してください。

大粒の雹が降った場合、カーポートやプレハブなどの屋根は突き破られる可能性があるので要注意です。

また、ガラス窓の近くは、雹で割れたガラスが飛散する可能性があるため避けましょう。

積乱雲は豪雨や落雷をもたらす危険もあるので、冠水しそうな場所や樹木の近くもNGです。

自分が屋外にいる場合は、建物内もしくは車内へと避難してください。

激しい雹が降ってきたら、傘を差しても効果は望めません。

雹(ひょう)発生の前兆

雹(ひょう)は激しい上昇気流をもつ積乱雲(入道雲)の中で発生します。

雹注意報というものはありませんが、同時発生する雷注意報や竜巻注意報が発令されていたり、外出先で次のような兆候を感じたら注意してください。

・巨大な積乱雲(入道雲)の発生が見える。
・突然空が暗くなる。
・雷の音が聞こえたり、光が見えたりする。
・ヒヤッとする冷たい風が吹き出してくる。
・大粒の雨が降り出してくる。

このような兆候を感じたら、例え雹(ひょう)に見舞われなかったとしても、ほどなく雷や大雨に襲われますので、できるだけ早く安全な建物の中に避難してください。

運転中に雹が降ってきたときの対応

積乱雲は急速に発達、移動するため、運転中に「さっきまで晴れていたのに、突如として雹が降ってきた!」ということもあり得ます。

車の屋根やボンネットを打ち付ける大きな音に驚かされますが、冷静に対処することが大切です。

建物内が無理なら路肩で待機する


激しい降雹では視界が悪くなり、スリップする危険もあります。

そのまま運転し続けるのは危険です。

すみやかに頑丈な建物内へと避難しましょう。

周囲に避難できる建物が見当たらない場合は、交通状況を確認しながら減速。ハザードランプをつけて路肩に停車してください。

降りやんでもしばらくは移動しない

停車したらむやみに車外に出ず、積乱雲が通り過ぎるまで車内で待機すること。

降雹でケガをしたり、落雷や交通事故に遭ったりする可能性があります。

一般的な降雹時間は5~30分程度。長くとも1時間以内には降りやみます。

しかし、雹が収まっても、道路が冠水していたり、雹が積もっていたりするかもしれません。

時間をおいて、雷や竜巻がやって来ることもあり得ます。 周囲の状況をよく観察し、安全が確認できてから出発しましょう。

保険は適用される?

基本的に車の雹被害は車両保険で、住宅の雹被害は火災保険で修理することができます!

ただ、上述の通り、保証範囲を狭くして保険料を安くしているタイプもあるので、ご自身の保険が雹被害を補償する内容になっているか、必ずご確認ください。

同様に火災保険も、ご加入中の火災保険で、『雹災』がカバーできているか、今一度チェックしてみてください。

まとめ

雹というものは自動車や建造物への被害だけでなく、大きさによっては人命を奪うこともある天災です。

とくに発生を予知することが難しいため、少しでも前述した兆候を感じ取った場合は安全な場所へと避難するように心がけてください。

夏場には雷や雨に警戒することが多いですが、同じように雹も危険なものであると認識し、万が一の対応を覚えておくようにしましょう。

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この記事を書いた人

突発的に起こる雹など風災のついて、長年保険会社で勤めてきた知識を活用し、災害軽減と発生後のリスク管理に重き焦点を当てた記事を提供していきます!

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