地震発生時にブレーカーを落とす理由は?火災から家を守ろう!

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地震の時にブレーカーを落としたほうが良いというのはなんとなく耳にしたことがあるけど、地震の時にブレーカーを落とさないとどうなるの?地震の時にブレーカーを落とす理由は?
と考えたことがある人は多いと思います。

日本は地震大国であり、過去に発生した大規模地震の際には電気が起因する火災被害が生じたことも事実です。

地震をはじめとする自然災害等に備え、防災点検や消防点検といったことを機会に、地震とブレーカーの関係についてよく理解しておくことが求められます。

この記事では、地震発生時にブレーカーを落とすべきとされる理由などについて、わかりやすく解説します。

目次

地震発生時にブレーカーを落とす理由

避難や停電を伴うような地震の時にブレーカーを落とすべきとされる理由は「通電火災を防ぐため」です。

通電火災は、地震の揺れにより一時的に通電が停止(停電)した後、再び通電した際に電化製品から出火したり、地震により損傷した配線コードから出火することなどが該当します。

例えば、地震が発生した直後、ブレーカーを落とさずに避難した場合、地震が収まって通電が再開されると、室内に誰もいない状態で電化製品が一斉に再起動することになります。

仮に、地震によって転倒した暖房器具等がそのままの状態で再起動してしまうと、周囲の燃えやすい物に火がうつってしまい、避難から戻った時には火災が発生してしまっていた、ということが起こり得る訳です。

通電が停止してしまうような大きな揺れを伴う地震が起きたり、長時間にわたって避難を伴う(家を離れざるを得ない状況)の場合に通電火災が起こりやすくなります。

停電が起きない程度の地震や、避難しなくても支障ない程度の地震であればブレーカーを落とす必要はなく、あくまでも部屋や建物から人が長時間離れざるを得ない状況下が対象になります。

つまり「地震=ブレーカーを落とす」という訳ではなく「停電や避難を伴う地震=ブレーカーを落とす」と認識しておけば大丈夫でしょう。

大規模地震時における火災の発生状況

阪神・淡路大震災で地震を原因として発生した火災の61%、東日本大震災で発生した火災の65%が「電気による火災」だったそうです。

通電火災とは?

地震による停電が復旧した場合の通電を原因とする火災のことです。

例えばこんな例があります

  1. 地震の揺れでカーテンや衣類が電気ストーブの上に覆いかぶさり、通電後に出火
  2. 建物の倒壊や家具の転倒で電気コードが損傷し、通電の瞬間にショートを起こし出火
  3. 暖房器具等が転倒した状態で通電再開し出火
  4. 通電再開時に火花が発生して出火

通電火災が起こりやすい場所

地震が起きた時にブレーカーを落とす理由は通電火災を防ぐことにありますが、通電火災が起きやすい場所や状況を理解することが大切です。

ブレーカー周辺

停電や避難を伴うような地震発生時はブレーカーを落とす必要がありますが、ブレーカー本体そのものでトラッキング現象やショートが起きないようにしなければいけません。

特に、一般住宅のような場合は、ブレーカー盤がむき出しの状態で取り付けられていることが多く、埃がたまりやすい環境にあります。

万が一の地震に備え、こまめにブレーカー本体の埃を取り払っておくようにしましょう。

暖房器具等がある部屋

暖房器具等を設置しているリビングルームは通電火災が起きやすいため注意が必要です。

地震の揺れで暖房器具が転倒したとしても、引火してしまう物を周囲に置かないことはもちろんですが、電化製品の電源コードが破損してショートが起きるような事態を避けることも重要です。

特に冬は電気ストーブや、電源コードが露出しており燃えやすい布を使う「こたつ」は注意すべきでしょう。

通電火災の対策

地震の際にブレーカーを落とす理由は「通電火災を防ぐため」ですが、具体的な対策方法を紹介します。

  1. 地震に備え予め設置場所の確認をしておく
  2. ブレーカーを落とす
  3. 念のために各電化製品の電源プラグを抜く

地震に備え予め設置場所の確認をしておく

避難や停電が生じるような地震発生時、速やかにブレーカーを落とせるように、日頃から備えておくことが最も重要です。

具体的には、ブレーカー盤(厳密には分電盤)の設置場所や、ブレーカーカバーの開閉方法の確認、メインブレーカー(厳密にはアンペアブレーカー)の場所や操作方法などです。

基本的なことですが、もし分からなければ建物管理者や防災管理者以外も共有し確認するようにしておきましょう。

ブレーカーを落とす

地震発生後、避難したりその場を離れたりする際にはブレーカーを落とします。実際には、ブレーカー盤(分電盤)にある最も大きな「メインブレーカー(アンペアブレーカー)」を落とします。

家に引っ越してきた時に一番最初に入れるブレーカーが、停電時に落とすブレーカーです。

一般的な戸建て、賃貸住宅の場合は

・玄関
・洗面所
・トイレ

基本的には、このどこかに分電盤があると思います。

電源プラグを抜く

地震の際にブレーカーを落とすと同時に、電源プラグを抜くこともおすすめします。

ブレーカーを落とすことで通電火災の予防にはなりますが、より安全性を高めるためには電化製品のプラグを抜いておくと安心です。

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この記事を書いた人

幼少期に阪神淡路大震災を体験し、20代前半に起こった東日本大震災では、北関東で間接的な被害を受けました。
断続的な停電や断水をなどを経験した事で得た豆知識を、少しでも世間の方の助けになればと執筆しています!

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